世の中には色々な病気が蔓延している。
今では一般的で治療法が確立されている病気であれば、誰もがさほど危機感を持たないだろうし、どこの病院に行ってもほぼほぼ適当な治療をして頂けるようなありがたい時代です。
それこそ風邪であったり、インフルエンザや食中毒などでも、お医者様がいなければ人間なんてのはいとも簡単に死んでしまうのかもしれない。
私たち人間は、お医者様がいるからこそ安心して生きていけるといっても過言ではない。
実際に今の医療になんの不満もなく生きている人はたくさんいらっしゃると思うし、特に病気とは無縁の人であればなおさらでしょう。
しかし、それとは逆に今の医療に対して不満を持っている人は確かにいるし、私自身、医師によってはやるせないと言うか悲しくなると言うか、医師というものに疑問を持たざるを得ないのが現実なのです。
あくまで私の見解ですが、「医者」とはただの職業であって、我々と同じようにお客様からお金を頂いて、お客様(患者さん)が必要としている医療というサービスを提供する人のことだと考えます。
そしてどんな仕事にも共通するように、お客様に対してより良いサービスを提供する為に努力すべきだということです。
その努力があってこそ、お客様からの信用を得ることにつながり、またそれによって仕事として成り立つのではないでしょうか。
お金が発生している以上、決して「治療してやっている」というような立場で医療が成り立ってはならない。
本題ですが、今回記事にしようと思ったテーマは、「今さらかよ!」と思われるかもしれませんが、【医師免許更新制度】についてです。
当たり前すぎて笑われてしまうかもしれませんが、現在の日本の医師免許は「1度試験に合格すると一生有効」となり「医師の知識や技術能力などのチェックが一生行われない」というのが現状です。
極端な話、医師免許取得後は医療の進歩についていかなくても、よっぽどの医療ミスが発生しない限り、ずっと医者としての立場を脅かされることがないのだと私は解釈しています。
日本では2005年に、医療ミスなどをきっかけに、医師の質を保つために医師免許に期限を設け、定期的に医師免許の更新が必要ではないかという議論がありました。
それがこの「医師免許更新制度」の導入についての議論です。
しかし、医師側は猛烈に反対し、さらには国民の立場に立つべきはずの政治家の一部からは、「この制度はただの医師いじめ」だとか、「医療過誤を繰り返す医師の処分問題と、医師の質の向上とは全く別の議論である」と反発する議員がいる始末。
このような主張をする医師や議員は、どうやら国民の立場よりも、自分達の既得権益を優先しているとしか思えない内容です。
結局この制度は導入されず今に至り、ここ最近では取り上げられることもないのではないでしょうか。
私はかれこれ約8年ほど前からある病気を患っています。
ある病気といっても、原因不明で何度病院を変えても治療法が見つからない状況です。
自分のわずらっているこの病は、普段から症状がでており、周囲の目が常に気になってしまいます。日常生活常では常に苦しく吐き気や肩こり、頭痛など(その他もろもろ)の症状を引き起こします。
そして知り合いで集まっているような場ですら、急に気分が沈んで誰とも話したくなってしまったりと、本当に辛い思いをしています。
自分で言っているうちはまだ大丈夫だとよくいいますが、自分に鬱の気があったらどうしようかと思うこともしばしば。
もう頼るところはお医者様しかいないのです。
そんな中、6年ほど前から治療を開始し、どこの病院に行っても原因がわからず、1番よくして頂いた医師から別の病院を紹介して頂きました。
そのラインから計4病院でお世話になりました。
この病気によって誘発される症状に対して、全身麻酔による手術をここ3年で3回行いました。
誘発された症状については手術の成果もあり、とりあえず改善してはいるものの、根本の病気については相変わらずなので、またいつ誘発されるかわからない状況が続いています。
実際にはこの4つの病院以外にも、10軒近く相談していますが、どこへ行ってもわからないと言われてきました。
正直な自分の想いとしては、新しい病院に行くたび病の症状を事細かに話し、同じ診察、同じ見解、同じ処方箋となり、「結局治療法がないのか」と心が疲れていました。
今はとりあえず手術後から様子見というか、治療が終了した感じとなり今に至っています。
自分の病気についてはネットや書籍などでたくさん調べてきましたが、なかなかヒットしませんでした。
術後1年ほど経った今、とある書籍にて自分の症状と一致する病気を発見したのです。
しかし、その病気の治療法があまり広く行われていないらしく、治療できる病院がかなり少ないみたいなのです。
そしてその書籍の最後の方に、全国の治療可能病院の一覧が載っていて、数少ない中たった1軒だけ近くの病院が載っていました。
ただ、症状が出ている病院は直接的に全く関係のなさそうな、腎・糖尿科が紹介されていたことです。
「あれっ?」とは思いつつも、今まで原因がわからなかったので、逆に違うアプローチから治療法が見つかることに可能性を感じました。
これは私にとっては暗闇に差した一筋の希望の光でした。
現状では自分が勝手に思い込んでいるだけなので、その治療が私に合うのかはわかりません。
しかし、可能性がある以上消していくしかない。
この病院に賭けてみようと、藁にもすがる想いで電話をかけました。
こちらの病院での一連の流れを簡単に説明させて頂きますと、
- 事前に病院に電話 → 紹介状がないと初診料が別途でかかるものの診察は可能、詳しいことは病院で、とのこと
- 別日に腎・糖尿科にて受付
- 私の病の症状が腎・糖尿系でないため、病院側が戸惑い状況確認 → これまでの経緯とここへ来た目的を説明する
- とりあえず理解して頂き、受診が可能なのかを医師に確認して頂く
- 結果、書籍通り治療は行っているのだが、腎・糖尿系の病気を患っている人がこの治療法を行うことで、該当する病気が改善する可能性のある患者さんのみ治療を行えるとのこと(私は該当しない)
- 結局腎・糖尿科では診れないので、まず本来の科で診察を受けて欲しいと案内される。(ここまで約1時間半)
- 結局いつも受診する科にて再受付
- 医師に過去の経緯を伝える(診察開始まで約2時間)
- 医師の提案がいつもと同じだったため、その提案の結果を話して違う可能性の話をこちらから提案
- 今回私がここに受診に来た目的を話す
- 治療について、腎・糖尿科ではその治療法を行っているが、この科では行っていない
- 結局いつもと同じ診察方法(見た感じ異常なし)
- 私が必要としている治療法が必要かどうかはCT検査が必要だが、予約者優先のため今日検査すると1時間以上待つことになる
- 挙げ句の果てには毎日症状に苦しんでいると伝えると、原因がわからないためか私の気の持ちよう次第でより辛くなるなどと、医師でもある者が精神論を言い放つ
- CT検査は別日にお願いするも、帰り際に次回の予約の話にならない
こんな感じで、私の一筋の希望は容易く打ち砕かれました。
家に帰り病院での一連の流れを思いだし、気がつけば一筋の涙がこぼれていました(ノ_・。)
「結局治す術はないのか…」
長時間病院内でたらい回しをくらい、結局原因不明で次回なし。
あまりにも残酷過ぎやないですか?
こんなのリコールじゃん!
何年も病院貧乏だったので、せめてお金返してよと思ってしまうのです。
確かに病気について、素人の一般人がでしゃばってあーだこーだ言うことは、医師からすればうっとおしかったかもしれない。
しかし、医師が病気について一般人よりもわかっているという認識は、時として間違っていると思います。
患者は身をもって辛さを知っているし、何軒も病院で診察を受けていれば、色々な治療法を体験しています。
そんな患者に対して、医師免許を取得したからといって、向上心もなくぬるま湯につかり、あぐらをかいている医師に知識で負けるはずがないのです。
その証明が、私の経験です。
どういう経緯で医師免許が交付されるのかはわかりませんが、さぞかし勉強をされてきたのでしょう。
ですが、長年病に苦しんでいる私から一言、これだけは言わせて下さい。
「患って苦しんだことないでしょう?」
これが今回の結論です。
まだ時々通っている1番良くして頂いている医師から、手術までの流れで関わった医師に対しては、病気の根本が改善されていないとはいえ感謝はしています。
しかしそれ以外の医師、特に精神論で済まそうとした医師をはじめ、わからないからといって単発で治療が終わった医師。
ちゃんと仕事しろやって感じ( ̄^ ̄)
今回の記事のテーマである【医師免許更新制度】ですが、テーマにはしたものの本心別にどちらでも良いのです。
私が言いたいのは、医師という仕事をしている以上、最後まで責任を持って頂きたいということ。
もしわからなければ、次の診察までに調べるとか、さまざまなツテを使い紹介できる医師を探すなど、患者が納得するまで患者に向き合え。
てめえの安いプライドなんか捨てちまえ、ということです。
何度も言いますが、患者は医師を選ぶことはできないし、あなたにすがるしかないのです。
痛みに苦しんであなたを頼りにしている患者を見捨てないで欲しい。
紹介によって手が離れたとしても、別の医師によって治療が進むのであれば、むしろ紹介してくれた医師にも必ず感謝すると思います。
現在の日本では、日々自己啓発によりスキルアップされてる医師もいるとは思いますが、全体のほんの一握りです。
その1番の要因として免許の更新制度がないからではないか。
プロ意識のある医師であれば、万が一更新制度があったとしても乗り越える努力を怠らないはずだし、患者を見捨てたりしない。患者の命を預かっているという自覚を持っているのです。
現在セカンドオピニオンという言葉が当たり前のように使われています。
不思議に思いませんか?
それだけ私達一般人は、1人の医師だけの意見ではなく、何人かの医師の意見を聞いた方が良いと、世の中が警鐘をならしているのです。
病気の知識が医療の世界全体で統一、共有され、医師1人1人が勉強を怠ることなく知識として持っていれば、ここまでセカンドオピニオンという言葉が当たり前になっていなかったのではないかと思います。
セカンドオピニオンが必要なこと自体が、もはや医療ミスなのではないか。
それだけレベルの低い医師が世に出回っているのことの証明ではないか。
医師本人が自己啓発に取り組まないのであれば、【医師免許更新制度】を実施して頂きたい。
国は医師を守るのではなく、苦しんでいる患者を守って下さい。
特に長年苦しんでいる患者は、私と同じように藁にもすがる想いで病院に来ています。
わからないから様子見という形で終わってしまうと、日々悩み苦しんでいる患者からすると、まるでノートルダム大聖堂のルーベンスの絵の前で倒れこんでしまったネロ少年のように、心が諦めてしまう、生きることに疲れてしまうのです。
私自身経験しているので言い過ぎだとも思いません。
心の闇がどんどん深くなっていってしまうし、最終的には生きる気力をなくしてしまうのです。
だからお願いです。
どういうつもりで日本に【医師免許更新制度】がないのか知らないですが、ないからこそ全ての医師が常にスキルアップをして、患者の苦しみを解放してあげてください。
こんな医療の世界に甘っちょろい日本ですが、私の病気や長年苦しめられている人の病気が少しでもよくなり、心から笑えるようになる日が来ることを心から願っています。